2025年01月06日

お知らせ

近江清能 ~RUNNING is FUNNY~

2024年春登利平に新しいアスリートが入社した。中学三年生の頃、国体の合宿で中村副社長と鈴木選手に出会い登利平ACに憧れた少年が近江清能。近江選手は「凄い人達だなと憧れた。僕もいつか登利平に入りたい」そんな思いを実現し、憧れの登利平ACの仲間入りを果たしたのだ。


小学4年生から短距離一本のスプリンターで「水泳やドッジボールも好きだったけれど、運動会で一位が取れるのが嬉しくて陸上競技に進みました。」「競技生活は壁に当たってばかりですよ、でも楽しくて仕方ない」そう語る近江選手。100m競技の楽しいところを伺った際「とにかく結果がわかりやすく出るところです。タイムが縮まるのが楽しいです。」結果が出ず、苦しくなるタイム競技者とは無縁のメンタルの持ち主だ。彼の口から出るのは「楽しい」「早くなりたい」「タイムが出るのが楽しみ」そんなポジティブな言葉ばかりだ。今までに大きな挫折もなく順風満帆な競技生活だという。競技を始めて以来中学・高校大学と各世代で全国大会に出場してきた。社会人になってからも、全日本実業団対抗陸上競技大会に出場している。関東学園大学三年時には関東インカレで4位の成績を残した。「この結果はとても嬉しかった個人で入賞したのが初めてでした。」近江選手が求め続ける結果。この達成感を味わった後、進路は迷わず登利平への入社を希望した。「すごくいい成績を残せたわけではなかったので登利平に入社できたのは本当に良かったです。」走ることが大好きで、競技を続けたい、そんな近江選手の姿勢が彼の進路を切り拓いていたのだろう。


登利平での業績は太田店で厨房作業を14時まで仕事を行っている。おすすめのお弁当は松弁当。焼き鳥はもも串。登利平といえば竹弁当がお馴染みだがまだまだ食べ盛りのアスリートはもも肉推しだ。「新入社員なのでパートの方たちに日々支えられています」と仕事についても語ってくれた。その笑顔から店舗で我が子のようにかわいがられる近江選手の姿が目に浮かぶ。


まだあどけなさの残る近江選手だが、陸上の話となるとそのまなざしは一転し「まだまだ先の遠い目標ですがロサンゼルスオリンピックに出場したい。そのためにまずは日本選手権に出場することを目標としています。」日本選手権への派遣標準記録は10秒34だが出場枠には制限があるので、2025年は自身のベスト記録を更新し10秒2を目指していると言う。自身の走りの特徴は、ピッチ(回転)が速いところで特に教わって習得したのではなく天性のものだという。課題はまだまだ伸びしろの塊で基礎からフィジカル、技術すべての面に課題を持つ。特に冬のトレーニングではフィジカルに注力し取り組む意気込みだ。腸腰筋を鍛え足の上りを良くしたい。近江選手の言葉端々から陸上がとにかく好きで向上したい気持ちが伝わってくる。誰もが競技を始めた時一番心にあった“競技が好き、楽しい“を持ち続けられる選手は本当に幸せだ。


近江選手は、自身の言葉にもあったように、現在日本トップレベルの記録の持ち主ではないかもしれない。ただアスリートに一番大事な競技を愛し楽しむスペックはトップレベルだ。この冬のトレーニングを超え近江選手の才能が爆発するそんな季節が楽しみで、未知数の伸びしろに期待が膨らむ。熱い思いを語ったあと、もう一言走る魅力について伺うと「足が速いってかっこいいじゃないですか」とまたあどけなく笑った。憧れの存在に出会った少年は、純粋な心のままに登利平で走り続ける。そして、その競技に対してまっすぐな姿勢にたくさんの支えが集まった今、準備は整った。日本選手権出場へ、そして憧れのオリンピックへ向けて近江選手の進化の時。近江選手の伸びしろが爆発した時またどこかの陸上少年が近江選手に憧れを持ち、夢をもって走るだろう。そうして登利平ACは継承されていく、そんな素晴らしい歴史の一幕だ。