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2000年01月02日
お知らせ
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鈴木 宏明 ~自分史上最速~
自分史上最速を目指す鈴木選手。
ケガから復帰のシーズンとシーズンオフのトレーニング期間を越え、「ようやく思いっきり走れる」と今シーズンの自分への期待を背負い入念にドリル練習に打ち込む。
昨年の秋に鈴木選手を初めて取材した際、今シーズンに向けてオフシーズンの取り組み方や課題を伺った。そしてシーズンは幕を開けた。目標とする日本選手権出場に向け大事な大会と位置付ける東日本実業団陸上競技選手権大会を10日後に控えたこの日、鈴木選手に大会への意気込みと今シーズンの抱負について伺った。前回の取材時よりも目に熱い思いと緊張を感じた。今シーズンは4月に記録会に2度参戦し東日本実業団に向け調整を試みた。あいにく両日ともに天候に恵まれず好記録は出なかったという。それでも「一人での練習が多い中、レースに出て他の選手とレースをすることで緊張感や課題である力みと向き合うことが出来た。」と昨シーズンはケガの影響で思うようなシーズンにできなかったので、今シーズン思いっきり走れる喜びが滲む。
冬には課題とする後半部分の減速を克服するために、インターバルトレーニングに取り組んだ。インターバルトレーニングは肉体的にも精神的にもきついが、つらい場面で自分に打ち勝つ強さが養われる。また筋力トレーニングも重点を置いた。鈴木選手の得意とするスタートからの加速を発揮するには瞬発力とそれを支える筋力が必要となる。「今年はケガがない分スタートの加速から中盤に思いっきり入れる。走りこんだ成果が楽しみ。」とオフ期間の成果にも満足な様子だ。一瞬にすべてを懸け一瞬に爆発的な力を出す100M競技だからこそ、そこに100%の自分で挑むことの重要性とその苦労が垣間見える。 今シーズンの抱負は、自己ベスト10秒41の更新。昨年の記録10秒51は最低目標だと言うが本当の目標はさらに高く、日本選手権出場のために派遣記録10秒34を狙っている。この日本選手権に出場するには6月11日までに派遣記録を切る必要があり東日本実業団と記録会でこの記録の更新が必要である。100M競技はメンタルがタイムに大きく影響する。その中で「プレッシャーや緊張感の中で同じようなレベルの選手が集まる大会だからこそ記録が出やすい」と自分自身への期待も高まっている。
グラウンドで選手を見つめる武藤監督は「今シーズンは試合が少ないため試合勘に不安を残している。」
記録に関しても「簡単な記録ではない。スタートは得意なので出すぎると後半身体が浮いてしまう、レース全体の組み立てが大事だ。」と厳しい目で見つめるが「4月から調子は上がってきている。今シーズン出場したリレーではいい走りが出来ていた。」と期待も寄せ東日本実業団は現地でその走りを見守る。
トレーニングを支える大事な栄養面については、基本的に自炊をしながらサプリメント やプロテインも摂取するが、まかないの鶏肉料理が鈴木選手の栄養面のサポートになっていることは言うまでもない。登利平が数多くのアスリートを抱え支える秘訣はまかないにあるのかもしれない。陸上選手としても登利平の社員としてもキャリアが長くなってきた鈴木選手へ自分自身の最終目標を伺った。「まずはタイムを落とさず最後まで走り抜けたい」とブレない向上心に続けて「陸上をやってきたことが自分にとっての財産でありそこで得た力を登利平に恩返ししていきたい」と語った。登利平ACの選手誰もが口をそろえて話す会社への感謝の言葉、この環境こそまかないに勝るアスリート支援の秘訣なのだろう。 前回伺った時もスパイクの進化に期待する鈴木選手のギャップに驚かされたので今回も尋ねた。「シーズンに入り新しいスパイクになれる作業も大変ですね、履きこなすことも難しいけれど反発が大きい分記録は狙えます。」と解説してくれた。いよいよ迫った東日本実業団陸上競技大会。スパイクを履きこなしコンディションにも恵まれ、この冬の成果を存分に発揮し駆け抜けた先…電光掲示板には自分史上最速のタイムが表示されることだろう。鈴木選手の健闘を祈る。
ケガから復帰のシーズンとシーズンオフのトレーニング期間を越え、「ようやく思いっきり走れる」と今シーズンの自分への期待を背負い入念にドリル練習に打ち込む。
昨年の秋に鈴木選手を初めて取材した際、今シーズンに向けてオフシーズンの取り組み方や課題を伺った。そしてシーズンは幕を開けた。目標とする日本選手権出場に向け大事な大会と位置付ける東日本実業団陸上競技選手権大会を10日後に控えたこの日、鈴木選手に大会への意気込みと今シーズンの抱負について伺った。前回の取材時よりも目に熱い思いと緊張を感じた。今シーズンは4月に記録会に2度参戦し東日本実業団に向け調整を試みた。あいにく両日ともに天候に恵まれず好記録は出なかったという。それでも「一人での練習が多い中、レースに出て他の選手とレースをすることで緊張感や課題である力みと向き合うことが出来た。」と昨シーズンはケガの影響で思うようなシーズンにできなかったので、今シーズン思いっきり走れる喜びが滲む。
冬には課題とする後半部分の減速を克服するために、インターバルトレーニングに取り組んだ。インターバルトレーニングは肉体的にも精神的にもきついが、つらい場面で自分に打ち勝つ強さが養われる。また筋力トレーニングも重点を置いた。鈴木選手の得意とするスタートからの加速を発揮するには瞬発力とそれを支える筋力が必要となる。「今年はケガがない分スタートの加速から中盤に思いっきり入れる。走りこんだ成果が楽しみ。」とオフ期間の成果にも満足な様子だ。一瞬にすべてを懸け一瞬に爆発的な力を出す100M競技だからこそ、そこに100%の自分で挑むことの重要性とその苦労が垣間見える。 今シーズンの抱負は、自己ベスト10秒41の更新。昨年の記録10秒51は最低目標だと言うが本当の目標はさらに高く、日本選手権出場のために派遣記録10秒34を狙っている。この日本選手権に出場するには6月11日までに派遣記録を切る必要があり東日本実業団と記録会でこの記録の更新が必要である。100M競技はメンタルがタイムに大きく影響する。その中で「プレッシャーや緊張感の中で同じようなレベルの選手が集まる大会だからこそ記録が出やすい」と自分自身への期待も高まっている。
グラウンドで選手を見つめる武藤監督は「今シーズンは試合が少ないため試合勘に不安を残している。」
記録に関しても「簡単な記録ではない。スタートは得意なので出すぎると後半身体が浮いてしまう、レース全体の組み立てが大事だ。」と厳しい目で見つめるが「4月から調子は上がってきている。今シーズン出場したリレーではいい走りが出来ていた。」と期待も寄せ東日本実業団は現地でその走りを見守る。
トレーニングを支える大事な栄養面については、基本的に自炊をしながらサプリメント やプロテインも摂取するが、まかないの鶏肉料理が鈴木選手の栄養面のサポートになっていることは言うまでもない。登利平が数多くのアスリートを抱え支える秘訣はまかないにあるのかもしれない。陸上選手としても登利平の社員としてもキャリアが長くなってきた鈴木選手へ自分自身の最終目標を伺った。「まずはタイムを落とさず最後まで走り抜けたい」とブレない向上心に続けて「陸上をやってきたことが自分にとっての財産でありそこで得た力を登利平に恩返ししていきたい」と語った。登利平ACの選手誰もが口をそろえて話す会社への感謝の言葉、この環境こそまかないに勝るアスリート支援の秘訣なのだろう。 前回伺った時もスパイクの進化に期待する鈴木選手のギャップに驚かされたので今回も尋ねた。「シーズンに入り新しいスパイクになれる作業も大変ですね、履きこなすことも難しいけれど反発が大きい分記録は狙えます。」と解説してくれた。いよいよ迫った東日本実業団陸上競技大会。スパイクを履きこなしコンディションにも恵まれ、この冬の成果を存分に発揮し駆け抜けた先…電光掲示板には自分史上最速のタイムが表示されることだろう。鈴木選手の健闘を祈る。








